子どもに夢を!たくましく豊かな創造性を!


特定非営利活動法人

子どもネットワーク可部」は2002年1月10日に
「特定非営利活動法人」の認証を受けました。
私達の目的は、「子どもたちの生活体験、芸術体験を年齢に応じて豊かに保障し、それらの活動を通じて子どもたちの社会参画を実現すること」にあります。
 可部の地に、おやこ劇場が誕生して15年。「子どもたちに生の舞台芸術のすばらしさを届けよう」と、主に4歳以上の子どもとその保護者を対象に舞台芸術観賞を中心に活動を行ってきましたが、その間、子どもたちを取り巻く社会状況はどんどん悪くなり、子育ての環境も変化していきました。そこで、活動の対象をより広く乳幼児から青年まですべての子どもたちを視野に入れ、また会員の対象は子どもたちのことを考えるすべての大人とし、より大きなネットワークを作っていこうと、特定非営利活動(NPO)法人格認証にともない、名称を『特定非営利活動法人 子どもネットワーク可部』とし、新しいスタートをきりました。


●設立趣意書
すべての子どもの輝きこそが、私たちの希望です。
『子どもネットワーク可部』は、子どもたちがそれぞれの年齢に応じた社会体験や社会参画の機会を拡げ、のびやかで豊かな『子ども時代」を過ごすことができる地域作りをすすめます。 大人による子どもたちへの虐待、また子どもたちの自殺や、子どもたちが起こす事件の多発など、今、子どもたちを取り巻く環境は、ますます深刻になっています。
 そんな社会状況の中で、子どもたちが、本当に子どもらしく「子ども時代」を過ごすことのできる環境作りや、大人の都合で区切られた枠組の中だけの人間関係に追い詰められることなく、自由な人間関係を作ることのできる居場所作りが切実になっています。

 1966年福岡で子ども劇場が創立されて3年後の1969年、広島おやこ劇場が発足しました。そして1987年、地域の子どもたちと共に、地域でも生の舞台を観賞しよう…と、広島可部おやこ劇場が発足しました。
 その間、通算60ステージの例会、通算22ステージの地域公演、通算6ステージの映画の自主上映会などを行い、延べ約30,000人の会員、会員外の人達に生の舞台や音楽、映画などを提供し、同じ空間で感動を共有することで、子どもたちの感性を育んできました。

 また、子どもたちは、物質的な豊かさや、手近に得られるバーチャルな体験の氾濫の中で実際に体験し、他者とふれあい共感することが非常に困難になっています。
 しかし、子どもたちにとってたった一度の「子ども時代」に、年齢を超えた多くの仲間との遊び体験や、文化活動への参加、心揺さぶられる芸術と出会うこと、また様々な大人の姿に触れて社会体験や社会参画の機会を拡げていくことは、自分の考えを表現したり、他人に共感する力を獲得し、感性豊かに育っていく上で、非常に重要なことです。
 これらの重要性は、1989年国連で採択され、日本政府が1994年に批准した「子どもの権利に関する条約」31条の「休息・余暇・遊びや文化的生活、芸術に自由に参加する権利」をはじめ、子どもを人格ある社会の一員と位置付け、その権利と尊厳を保証することを求めたこの条約そのものが提起しています。

 また、1998年に成立した特定非営利活動促進法(通称NPO法)は、市民自身が自由に行う活動を社会的に支え、多彩な社会サービスを担う市民活動の発展をうながすものとして期待しています。とりわけ、新しい時代の風を受ける子どもたちに希望を与えるものだと確信しています。
 私たちは、地域で子どもたちにかかわる活動をすすめている様々な団体とネットワークを作りながら、連絡、交流、支援を行うことによって、それらの活動をさらに推進し、子どもの社会参画の機会を拡充し、子どもの豊かな成長に寄与していくことを目的に「子どもネットワーク可部」を設立します。


●特定非営利活動法人申請に至るまでの経過
1987年 「広島可部おやこ劇場」を発足
1987年〜2001年 「高学年キャンプ」「デイキャンプ」「ファミリーキャンプ」などの遊び体験活動。「子育て講演会」「不登校を考える会」「中高生の親の会」「童謡コンサート」などの子育て支援活動。「語り部を聞く会」「強制連行の跡を訪ねる」などの平和学習。「学芸会」「幼児対象の表現ワークショップ」「小中学生によるお芝居作り」などの表現活動を実施。
1999年〜2001年 中高生を中心とした活動「ネットワーク”空”安佐北」のサポート
2001年4月〜6月 日本財団の助成により「CAP(児童への暴力防止プログラム)子どもワークショップ」および「大人対象の講演会」を開催
2001年7月 「子どもネットワーク可部」設立総会