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「遊びから何を学ぶこと」(委員長日記より抜粋)
<遊びの中で育っていく心>
●『心』を育てるために必要な健康な身体
例会鑑賞で、子どもたちの感性が育っていくように、『遊び』の中でも子どもたちの心は豊かに育っていきます。
しかし、この40年の間に、子どもたちの遊びも大きく変化しました。
昔はどこにでもあった空き地がなくなり、公園は日本中どこも同じような遊具がおかれ、子どもたちが異年齢の集団を作って群れて遊ぶ光景はほとんど見られなくなりました。
また、たくさんのおもちゃに囲まれて育った子どもたちは、何もないところから遊びを作り出す、という創造力を育てていく機会が失われていきました。
そのような環境で育った子どもたちの身体にも大きな変化が現れています。
ちょっとしたことですぐ転ぶ、転んでも手をついて身体をかばうことを知らないので顔や頭にケガをする、転び方が経たなのですぐ骨折する、背骨の湾曲、アスファルトの上しか歩かない事による扁平足の増加など・・・。遊びの変化は子どもたちの『心』だけでなく『身体』の栄養も奪っているのです。
●何もない空間で群れて遊ぶ子どもたち
私たちの活動の、もう1つの柱である『遊び』の現場では、子どもたちの自主性をなによりも大切にしています。
デイキャンプやファミリーキャンプでの子どもたちは、「物をこわさない」「自分で考えて危ないと思うことはしない」「本当に困ったときは大人の人に助けてもらう」という最低限のルールの中で、あっというまにその日初めてであった子も以前から顔見知りだった子も、年齢や生別に関係なく群れを作り、自分たちで考えた遊びを始めます。
小さい子どもの面倒もだれにも指示されなくても、世話好きのおねえちゃんたちが率先してやってくれます。
いつもやんちゃで、お母さんに叱られてばかりいる腕白坊主が、今日は小さい子どもたちのリーダーになって、時々は喧嘩の仲裁をしながら仲良く遊んでいます。
お手伝い大好きな女の子達は、食事の準備をするお母さん達のそばで一緒に包丁を握っています。
大きい男の子たちは、高学年キャンプで鍛えた腕の見せ所・・・あっというまにバーベキューの火をおこしてくれました。
それぞれの子どもたちが自分にできることを誰かに命令されるのではなく、自主的に動いています。
そんな空間を共有した子どもたちは、学区や年齢を超えて、互いを尊重しあいながら、すてきな人間関係を作っていくことができるのです。