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[学校完全週5日制を迎えて]               委員長記4月

☆いまこそ地域とのネットワーク作りを!
2002年度を迎え、いよいよ学校完全週5日制が施行されました。これから、毎週土曜日、子どもたちは学校から解放され、地域での子育てが大きく期待されています。
もちろん、私たち「子どもネットワーク可部」も、子どもたちの受け皿として、さまざまな活動を展開していかなければならない立場にあるといえるでしょう。
子どもに関わる各種団体や、行政も、今後たくさんの企画を実施していくことだと思いますが、私たちは、これまでも、遊びや表現活動が子どもたちの育ちにいかに大切かということを常に提言しながら「デイキャンプ」や「ファミリーキャンプ」「運動会じゃないかもしれない運動会」「雪遊び」「ダンボールの基地作り」「よっといで市場」などの遊び事業や、「はらぺこあおむしになろう」「お芝居作り」「ソーラン」などの表現活動を展開してきました。
いまこそ、そのノウハウを活かしながら、地域のさまざまな団体とネットワークを作っていくときなのです。

<あさきた子どもセンターや公民館とのネットワーク>
☆ワクワクサタデー(子どもたちの居場所作り事業)「表現活動ワークショップ」
子育て支援部局では、その活動の一環として、広島市が「ひとまちネットワーク」で企画している、[ワクワクサタデー]事業との共催企画「子どもたちの表現活動」を予定しています。
内容としては、原則として毎月1回、色々なジャンルの講師を招いたり、部局のスタッフによるさまざまなワークショップを行っていきます。
今、具体的に予定されている企画は
@5月25日(土)午後2時から、パントマイムの村田美穂さんによる「心と体を解放する・ワークショップ」
A6月8日(土)午後1時から、ブラインド・レモン・ブラザーズによる、「ブルースハーモニカのワークショップ」(ハーモニカは実費)
B7月6日(土)午後2時から、「キナコちゃんとダンス」の北村さんによる、「人形劇ワークショップ」
の3つです。
いずれも、ひとまちネットワーク可部公民館との共催事業として、可部公民館8階ホールを会場に、参加費は、子ども一人500円・大人一人1,000円で行います。
8月以降も、さまざまな企画を計画中ですので、ぜひふるって参加してください。


<冒険遊び場懇談会とのネットワーク>
☆1日プレイパーク(遊び体験事業)
みなさんは、約5年後に、可部に「プレイパーク」ができるということをご存知ですか?
可部高校の移転計画にともない、寺山周辺地域に、大きな公園を作る計画があり、その中に子どもたちのために「プレイパーク」を建設する予定なのです。
「劇場」では、随分以前から、「プレイパーク」についての情報を収集してきました。
以前行った、子どもフォーラム「生きる力を考える」…でも、東京で「プレイパーク」を作り実践してこられた「赤川さん」を講師に招いて分科会を開きました。
彼女は、現在、福山で地域の小さな公園で「プレイパーク」を実践されています。
安佐北区では、2001年から、「冒険遊び場懇談会」を立ち上げ、地域の有志と行政サイドの担当者がメンバーとなって、「プレイパーク作り」に向けて、視察や資料の検討などを行ってきました。もちろんそのメンバーには、私を含め、子どもネットワーク可部の会員がたくさん関わっています。
昨年度は、福山の新市で赤川さんが実践されている「新市プレイパーク」への視察も行いました。
そして、今年2002年度は、「1日プレイパーク」を実施し、地域の大人の人たちに、「プレイパーク」のおもしろさや必要性を認識してもらおうとしています。
その「1日プレイパーク」の実施団体として、冒険遊び場懇談会では、子どもネットワーク可部に大きな期待を寄せてくださっています。
 具体的な実施日程などは、これから決めていきますが、冒険遊び場懇談会が全面的にバックアップして応援してくれる予定です。
 これまでの「ファミリーキャンプ」や「デイキャンプ」などの「自主活動」は、主に会員対象の「お楽しみ企画」でしたが、これからは、NPO法人=公益団体として、私たちのミッションである、すべての子どもたちを対象にした活動作りの実践が社会的に問われていくことになります。
 一つ一つの「遊び事業」を大切にしながら、鑑賞事業と同じように、会員のみなさんの知恵と力を出し合いながら、楽しい企画を実施していきましょう。
 また、この「1日プレイパーク」も、「表現活動ワークショップ」と同じく、あさきた子どもセンターとの共催事業として実施される予定です。

<育成会・子ども会・地域のさまざまな団体とのネットワーク>
☆単位子ども会の年間行事予定に鑑賞事業が組み込まれる!
 これまでも、「まもるのとなり」や、地域公演などの鑑賞事業に、単位子ども会が団体として参加してくださったことがありましたが、今年度も、9月に予定している「べっかんこおに」の公演に、可部の単位子ども会が、「秋の観劇会」ということで、すでに年間行事予定に組み込んでくださっています。
 たまたま、今年度の会長が、元会員であったことから、鑑賞に対して理解を示してくださっているということもありますが、他の役員のみなさんの理解がなければ実現しなかったことでもあります。(もっとも、今年度役員になっている、事務局長の熱弁が効を奏した…という声もありますが…)
 この子ども会だけでなく、「あとむのお話コンサート」以来、可部とその周辺地域の子ども会へのチケットの取りまとめ依頼を、以前よりも快く承諾していただいています。
 育成会・子ども会だけでなく、保育園・幼稚園などでのチケットのとりまとめも、承諾してくださるところが増えてきました。
 この他にも、6月の「ブラインド・レモン・ブラザーズ」の加計町の公演では、数年前にブルースギタリストの内田勘太郎さんのコンサートを企画した、青年団の人たちが、取り組みはもちろん、当日もスタッフとして協力してくれることになりました
 このように、私たちの先輩方が、まき続けてくれた「種」が、今少しずつ「芽吹き」つつあります。
 この小さな「芽」を大切に育てながら、大きな「花」が咲くように、さまざまな年齢に応じた、質の高い作品選びにこだわっていくことが、これからより大切になっていくのです。

 <助成団体とのネットワーク>
☆社会福祉・医療事業団助成事業「子育て支援事業および鑑賞事業」
今春の国会は、鈴木さんや加藤さん、議員秘書疑惑…など、連日のような暴露合戦で、予算の成立が遅れそうでした。
いつもなら「本当に政治家は、ばかばかしいことばかりやって…」と、ただあきれているだけなのですが、今年はちょっと事情がことなりました。
なぜならば、昨年申請していた、社会福祉・医療事業団の助成申請の決定が、予算成立以降に発表になるはずだったからです。
毎日、イライラしながらテレビや新聞に目を通していたのですが、予定より少し遅れて予算が成立しました。
そして、ビッグニュースです!!
社会福祉・医療事業団の助成金(地方分)の交付が内定されたのです。
これまで、各種ある助成事業のほとんどが、営利(収益)が生じるという理由で、鑑賞事業に対しての助成が交付されないのですが、今回は、子育て支援に鑑賞が大切であるという、私たちの活動の趣旨が理解され、2002年度のすべての鑑賞事業を対象に交付されることになったのです。
すべての鑑賞事業とは、「童謡コンサート」「パントマイム公演」「地域公演」「空企画の公演」「大会場作品」を指します。
 つまり、2002年5月の「あとむのお話コンサート」から2003年3月の「北京一・ソロマイム」までの鑑賞事業が対象となります。
その助成の趣旨である、地域のたくさんの子どもたちが年齢に応じたさまざまな作品に触れる機会を増やすために、この助成金を有意義に使っていこうと思います。
助成金というのは、その助成金を使って、その金額と同じ規模の事業をするということではなく、全体の事業にかかる経費の一部を助成して、実施を援助する…という性質のものなので、単純に、助成金が交付されたから、すべての参加費が安くなるというわけではありません。
 また、特に今回は一つの鑑賞事業に対しての助成金ではなく、「子育て支援事業」としての「鑑賞事業」すべてに対しての助成なので、今後の鑑賞事業一つ一つに、どれくらい助成金を使っていくのか…ということを慎重に検討していこうと思います。
具体的には、7月に開催する予定の2年度総会で、決定することになりますので、会員のみなさん(特に議決権のある正会員のみなさん)も、一緒に考えていってください。
 また、助成金の交付により、今年度の予算が、ある程度余ることになるので、その余剰金を、先ほどお知らせした、ワークショップに還元し、子どもたちの参加費をなるべく安く設定することで、よりたくさんの子どもたちが、参加しやすい企画にしていこうと思っています。

<これからの活動を充実させていくために>
☆法人化2年度総会
 7月には、法人化2年度の総会が行われます。
 事務局では、6月決算に向けて、すでに準備が始まっています。
 昨年お知らせしたように、現在、子どもネットワーク可部には、「ヘンゼルとグレーテル」「ゆめはかなう」で生じた不足金があります。
 現金運用のところで、とりあえず事務経費(皆さんの基礎会費やカンパ)を回していますが、決算時には、なんとかしてその不足金を返済しなければなりません。
 具体的には、「あとむのお話コンサート」で、「西遊記」と同程度の入場者数があれば、不足金は十分返済できるのです。
 もうひとふんばり!!がんばりましょうね!
 そして、新しい気持ちで2年度を迎え、より多くの団体とのネットワーク作りをしていきましょう。
 さきほど書いたように、すでに9月の「べっかんこおに」の鑑賞を今年度の行事予定に組み込んでくださった子ども会もあります。
 童謡コンサートを通じてできたつながりを足がかりに、周辺地域に「小規模作品」や「パントマイム公演」を広めていこうという動きもあります。
 「子どもたちの心や感性は促成栽培では育たないのです…」
私たちがずっと訴え続けてきたこのことを、ようやく社会は気づき始めました。
 「ゆとりの教育」「生きる力を育てる」「心と感性を養う」これらすべてのことを、私たちはこれまでも活動を通じて提唱し、実践し続けてきたのです。
 そのことに、会員一人一人が、自信をもって進んでいきましょう!
 2001年度最後の「あさきた子どもセンター」の協議会で、当時の三入公民館の館長が言われた言葉が私の心に残っています。
 少子化や、働くお母さんが増えて、役員のなり手が少なくなり、行事などの運営に困っている…という、ある子ども会の役員の話を受けて、館長は「やりたくない人たちが無理をしなくても、『子どもネットワーク可部』さんのように、誰に頼まれたわけでもないのに、子どものことを一生懸命に考えて、ボランタリーな活動をしている人たちがいるんだから、その人たちとネットワークを作りながら、一緒に考えていったらどうですか?」という趣旨の発言をしてくださったのです。
 また、「表現活動ワークショップ」の実施にあたっては、可部公民館は、できる限りの協力をしてくださっています、そうです私たちの活動をちゃんと見てくださっている人たちはたくさんいるのです。
そのような人たちとしっかり手をつなぎながら、これからも、「私の子ども」ではなく「私たちの子ども」のために、子どもたちが健やかに、それぞれの権利を尊重されながら、豊かに育っていくことのできる地域社会作りを目指して活動を実践していきましょう。

★2002年5月〜2003年3月 鑑賞事業予定
'02 5/16 6/6・8 7/5・6・8 8月 9/16(祝) 10月
あとむのお話コンサート ブラインド・レモン・ブラザーズ(2st) キナコちゃんとダンス
(3st) べっかんこおに
11月 12月 '03 1月 2月 3月
シタール・コンサート 北京一ソロ・マイム
乳幼児対象鑑賞事業→「童謡コンサート」(年間4回)
「MIHOの不思議劇場」(年3回・5月・10月の予定)